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投稿者:ミステリー好き - この投稿者のレビュー一覧を見る
・廃校が決まった小さな町の小学校。全校生徒が30数人という。この小学校で開かれた最後の秋祭りの前日と当日だけの物語。
・その祭りにそれぞれの事情や悩みを持ちながら、それぞれの形で参加した人たちを章を分けてそれぞれの角度から切り取った話。
・連作短編集のようでありながら長編として最後に書き下ろされた第5話で、それまでの話を収束させる感じは悪くない。
・最初の1行目のインパクトがこの作品を特徴づけている。『コンビニ兄弟』と同じ作家の作品とは思えない。舞台は同じ九州みたいだが。
・タイトルは、ドヴォルザークの「家路」から。
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投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
どの人がどんなこと言ったりやったりしてる人だっけ?と一部
分かりづらかった。
田舎には暮らしたくないなあと思わせる作品。
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冒頭で
「どうした?!」ってなるけど
いつもの町田そのこだった
みんなそれぞれやなやつなんだけど
それぞれを違う角度でみたら
ええやつやんってなる
人ってすごいな
それをサラッと書いてる
(ように思える)作家がすごいのか
わたしの知る花が
かなりよかったので
それに比べると個人的には
心揺さぶられなかったかも
星はフツーの3つ
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ドヴォルザークに染まるころの意味が、読んでわかった。夕方になると流れる放送「遠き山に日は落ちて」物語の厚い思いを感じました。町田そのこワールド全開どのお話も人生を一生懸命に生きた女性たちに乾杯。
あなたも読んでじっくり考え下さい。
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小学生のとき、担任の先生と町の外からやって来た男が駆け落ちしたのを忘れられない主婦。東京でバツイチ子持ちの恋人との関係に寂しさを覚える看護師。認知症の義母に夫とのセックスレスの悩みを打ち明ける管理栄養士。父と離婚した母が迎えに来て、まもなく天候することになる小六の女の子。発達障害のある娘を一人で育てるシングルマザー。
小さな町で、それぞれの人生を自分らしく懸命に生きる女性たちを描いた感動作。
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田舎ならではの閉塞感が作中にずっと漂っている。
自然が豊かで住民同士で助け合って…と、いいところもたくさんあるけど、田舎暮らしはやっぱりどこか息苦しい。
ここを抜け出したい、でも抜け出せないというジレンマにこちらまで苦しくなるようだった。
登場する女性は自分とは違うタイプで、「なんでそうなるかなぁ」と思う場面も多かったけど、生まれ育った環境に考え方も影響されるんだと思う。
「遠き山に日は落ちて」のちょっと切ないメロディがピッタリの物語だった。
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狭いコミュニティゆえの息苦しさ、生きづらさを感じさせる物語だった。
生まれ育ったコミュニティから逃げ出したくともそう簡単にできない人もいれば、一度外へ逃げ出しても、なぜか母校の廃校をきっかけに戻って来る人もいる。
いずれも、辛いながらも子どもの時の一時の楽しい思い出があるから、このコミュニティに出れず戻って来るなどして、とらわれてしまうのだろうと思った。その心情が夕焼けとドヴォルザークの音楽で表されているのかとイメージした。
一部ネタバレになるけれど、在校生がカラオケ大会の最後に合唱するシーン。ここが、一時の楽しい思い出として象徴的に描かれていて、聴いている人の一時の思い出と共鳴し合っていたように感じる。
・・・と長たらしく感想を述べたけれど
町田さんの作品史上で一番理解に苦しむ作品だった。よく分からん。
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感想
どんな問題を抱えてどう解決するか。人によって違う。どうこう言われることじゃない。そんな人が集う街。思いが渦巻くが今日も夕陽が美しい。
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衝撃的な出だしから始まる今作は
小さな町でそれぞれの苦悩を抱えながら暮らす女性たち。
抱えたものは違うけれど、自分の気持ちに向き合っている人たちだと思いました。
向き合った上で間違った選択をしたとしても、それを受け止めまた前に進んでいく。
息苦しさも絶望も、愛も嫉妬も、全て自分のもの、そう感じられました。
20代以降の働いたり、子育てをしている女性に読んで欲しいなと個人的には思います。
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表紙良いですよね(表紙で泣けそう)
1行目………………おぅっ………………
今でも、こんな田舎の世界観あるかも
古い価値観の塊もあるかも
『自分のために闘うことを放棄しちゃだめだ』
ジーンときた言葉でした。。。
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廃校が決定した母校に集まる当時の在学生たち。未だに地元で暮らす者もいれば、都会へ出て帰って来た者もいる。
この田舎で暮らす人への都会で暮らす人からの蔑みの目が私は好きではない。田舎の人が世界を知らないなんて誰が決めるのか。
だから何不自由なく暮らしている類が、昔の男に連れ出してもらう選択をしそうになる1章がそこはかとなく嫌い。
最後の章で類が結局どうするかが書かれていて少しはスッキリ(少しは。)するんだけど、連れ出そうとしていた男の思惑が本当に気持ち悪い。なにが、「おれを救世主にしてくれる運命の女性を探している」だ。ただ性欲のままに動く奴の方がまだマシだ。類も類で流されるように生きていて、女性が嫌いな女性って感じがする。
夫とのセックスレスで悩む女性、発達障害の娘の養育費を打ち切られそうになる女性、都内に住む母親に引き取られることが決まった女子、どの話に出てくる人も悩んでいるが、その悩みを表立っては出さない。
本当は脆いけれど、脆さを見せることのできない日常に彼女たちは生きている。
閉塞感を感じながら読み終えた。
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町田そのこさんってこんな作品も書くの!?と衝撃を受けた。
小さな町で起こる狭い世界の中で生きていく女性達のお話し。足掻いて、もがき苦しみながらも懸命に生きようとする…ドロドロな世界観の中にも芯の強さを感じる。
強くあろうとする女性。何度も、負けないで。と心の中で思わずにはいられない。
この子もいつか、人生を振り返る日が来る。この子がしあわせな気持ちで過去を眺められるよう、わたしはこれからも闘っていく。この子のためだけではなく、自分のためにも。
この言葉にグッときた。
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書き出しは「おっと…」衝撃的、優しいが堅物の担任の情事を目にした類と玄。廃校になる事が決まった小学校の、学校とPTA、地区の合同祭りのような文化祭の日に交錯する登場人物達の心の物語。なんでこう田舎の風習ってさ閉鎖的なんだろうか。権力に媚びるっていうか、我慢して当たり前っていうか。そりゃ逃げたくもなるよ。どんな展開になるか目が離せず、いろんな人間が出てくるが、作者がちゃんと、その人の目線で語るのがすごい。田中先生の言葉がすごく刺さる。
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町田作品は好きで読むことが多いので、今回の新刊も読みたい本リストに入れていた。
廃校になる小学校の最後のお祭りにまつわる短編集だが、どの話も繋がっている。
最初の話を読んだ時、主人公の類はどうなってしまうんだろうかと心配だったけれど、最後の話できちんとした結末が描かれていたので安心した。
自分の好みは最後の話と第3話だった。
当たり前のことだけれど、外から見える事実が、決して本人にとっての真実ではないんだなとしみじみ思った。
誰もがいろんな悩みを抱えながらも、必死に生きているんだなと思わされる話だった。
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家族のこと、夫婦のこと、友達のこと。さまざまな人間関係を描いた連作短編。田舎の廃校となる学校が舞台になるだけで、物語が深く意味をなしてくる。